恋色電車




電車内にアナウンスが流れた。






私が発した言葉はあなたには届かなかった。






静かに止まった電車。





ここで降りなくちゃ・・・







まだあなたの隣に座っていたい気持ちを引きずったまま





席を立つ。






「それじゃあ、また」




「あっ・・・うん。またね」






大好きな笑顔に見送られ、トボトボと出口へ向かう。






「愛衣ちゃん!」
< 92 / 291 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop