犬系な彼の飼い主はじめました!?



「…っ、帰るっか…」


恥ずかしそうにそう言った。


「そっそうだね」


「………なあ、」


真言くんの耳は真っ赤で、なぜか少しかわいく思えた。



「ぶっちゃけてい?」


「え?」


「今、めっちゃ恥ずい」



片手で軽く顔を抑える。


「真言くん」


「ん?」



「…………私も」



真言くんは眉を寄せて「うん」とだけ返して。



もう一度、手を繋いでくれた。





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