お姉ちゃんの憂鬱

「…え、それだけの理由でお弁当拒否ったの?」


「そうですけど何か?!」


「ちなみに昨日の弁当はなんだったの?」


「うさぎさんのノリ弁だった。」


「は?なんでそれで不機嫌になんの?」


「まずノリ弁にするならうさぎチョイスはおかしいでしょ。うさぎなのに真っ黒だよ。それになぜか全身で、しかも腹の部分にLOVEってくり抜いてあって意味わからな過ぎて無性に腹が立ちました。」



「つまり昨日のあたしたちはその黒うさぎ弁当が原因であそこまでシリアスになったということな。」


「そういうことだ。」


「そんな理由ならシリアス入る前に暴露してくれてもよかったろうに…」


「それはさっき言っただろ。人間引っ込みつかなくなることもある。」


「にしても…そんなことを聞き出そうとしてた昨日のあたし、馬鹿だったな…」


「正直昨日話してて、かーちゃんが掘り下げようとするから内心どうしようって焦りまくってたよあたし…」


「そりゃ、不機嫌の原因がうさぎさんじゃなぁ…」




そしてどちらともなく笑い出したあたしたち。

あー、なんてくだらないケンカだったんだ。




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