Love their
第3章―親友
―6月27日―



「それ、やっちゃったね〜」


里子が笑いながらビールを飲み干した。


笑いごとじゃないってば。


今日は金曜日。


レイは仕事帰りにいつものカフェでお茶をした後、


里子の家に居た。



里子は中学の時からの親友だ。


私は中学の時にママの仕事場の都合で転校をした。


転校先で初めて出来た友達が里子だった。



里子が居たから残りの中学生活を楽しく過ごせた。


高校はそれぞれ違う学校に進学したけれど、


放課後地元のファミレスで待ち合わせしては遅くまで遊んだ。



悪いこともいっぱいした。


今となってはいい思い出だ。


高校に入ってからも友達は出来たけれど、


やっぱり落ち着くのは里子だった。



サトルと知り合ったコンパをセッティングしたのも里子だった。



今は化粧品会社の美容部員として働く同い年の親友。

瞳が大きくクリッとしていて可愛い里子。


化粧映えする里子の大きな瞳は、今でも私の憧れだ。



レイは里子に先週の出来事を相談していた。



それは彼のこと。



誰かに後押しして欲しいだけなんじゃないの?



里子、するどい。



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