Kissから始めよう
ドキドキする胸の内を無視して私は笑った。


「休憩なんかしてたら今日中に終わらないじゃないですか。」


・・・皆して私に仕事押し付けるんだから。

言いたいことの半分も言わない。
そんなのがクセになったのは、この仕事をし始めて3年目から。

言っても誰も聞いてくれない。


「そうだけどな。お前が潰れたら困るから言ってる。」

男前の顔をクシャリと崩して笑う。

そうして私の頬にかかる髪をサラリと耳に掛けた。

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