Kissから始めよう
「…それ、本気で言ってるのか?」

少し怒ったような声で。

え?

と思った瞬間、身体が浮いたような気がした。

クルリ、と反転した視界。


「ゆ、雄輔さん?」

「寝てるならと我慢してたけど、起きたのなら遠慮しない。」


ふわふわとした感覚がハッキリとしたものに変わる。


「え、明日仕事なのに」

「これくらい、どうってことないよ。」

梶雄輔という男がタフだということは、以前噂話で聞いたことがある。


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