初デート~12年目の恋物語 番外編(1)~
1.出発

7月。

気温が上がりすぎると、暑さに弱いわたしは、途端に動けなくなる。

けど、今はまだそこまでは暑くなくて、ほどよい気候。



カナと晴れてつきあうことになって、二週間。

学校で、毎日、いろんな人から声をかけられていたのも、大分落ち着いた。

とは言っても、恥ずかしくて、困ったような顔をしていたら、

わたしではなく、質問はカナの方に行くようになっただけかも知れないのだけど。



今日は土曜日。

外は快晴。

窓を開けると、気持ちの良い風が舞い込んできた。

カーテンが揺れるのに合わせて、光も揺れる。

窓の外に見える木々の緑が心地いい。



カナとのことで、すっかり落ちた体重も、少しずつ戻ってきた。

合わせて、すっかり落ちた体力も。

徐々にだけど。



おかげで、今日も7時には気持ちよく目を覚ますことができた。

お気に入りのワンピースに着替えて、髪の毛をとかす。

洗面所に寄って、顔を洗う。



今日は、やりたいことがある。

鏡の中の自分が、思いの外、元気そうで、わたしは嬉しくなってしまった。
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