ねぇ、おねがい

孤独

ゆづと遊んで家に帰ってくると、リビングでお母さんが怖い顔をして待っていた。

「いま何時だと思ってるの!うちの門限は9時なのよ!わかってる⁉︎」

壁にかかってる時計に目をやると、短い針は12をさしていた。

門限が9時なのは覚えてたし、時計を見てなかったわけでもない。
ただ、この家に帰りたくなかっただけ。



「あんた学校サボったんでしょ!先生から電話あったわよ。また柚木くん?あの子の親に連絡しなきゃ。もう美奈に関わらせないようにしないと」

「ゆづに親はいないよ」

「まぁ、だから子供があんな風になるのね。美奈がこんなになったのはあの子のせいよ」

「違う!ゆづのこと悪く言わないで!」



お母さんはゆづのことを嫌ってる。ゆづのことなんにも知らないくせに。
ほんとイライラする。
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