武士 × JK = "時空恋愛"

私が部屋へ向かうと

土方さんは無言のまま外を眺めていた


「あの..怪我の手当てをしてもいいですか..?」


「...あぁ、...頼む。」


消毒をしながら薄い布を巻いていく

何度止血しても治まらないくらい傷はひどかった



「総司の奴...10人や20人なんざ平気だって

 言ってたくせによ....っ..。」


ひどくかすれた声でポツリと呟く

その表情は辛さと悲しさで

いっぱいのように私には見えた


「生きて帰ってこい..って、言ったのによ..っ。」


「...................。」


「もう..新撰組はおわりだ...。」





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