スキというコトバ

絶対と可能性



***


土曜日。


今日はお父さんが帰ってくる。


早く会いたいなっ♪


ガチャっ


「ただいまーっ。」


穏やかな懐かしい声。


お父さんが帰ってきた!


ドタバタ…


「お父さん、おかえりっ!元気だった?」



お父さんの大きな胸に飛び込む。


大好きなお父さんの胸。


ここ、落ち着くなぁ。




**


「心優、学校はどうだ?」


「えとね、莉奈とも同じクラスになったし、充実してるよっ。」


お父さんは安心したような優しい顔で微笑む。


1年という空白の日々を今日、明日で満たそう。

次はいつになるか分からないから。


「心優、ボーイフレンドは出来たか?」

不敵な笑みを浮かべるお父さん。


「で、出来てないよ?ま、好きな人なら出来たけど…」


その言葉にパァッと顔を明るくさせる。


普通娘に聞くか。


まぁ、いいや。


「本当かっ!?誰だ誰だっ。同級生か?」


先生が好きだなんて言えないよう…。


「あら、心優は先生が好きなのよねっ。」


先にお母さんが口にした。



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