仕事しなさい!
「旧型だし、モデルチェンジ近いから、開発もほっといてるんですかね。スイッチが入らないなら、危険があるわけじゃないですし」


「適当だね、うちの会社」


そんな会話をしつつ、玄関フロアに入る。
1階はエレベーターの奥に自販機がある。
社内唯一の喫煙スペースはその前だ。


缶コーヒーを飲んで一息ついてからオフィスに戻ろうと、私たちは自販機スペースに立ち寄った。
正確には、自販機スペースの手前で立ち止まった。


「しかし、須賀、ホントにうまくやってんのかぁ?」


パーテーションの向こうから声が聞こえる。
聞き覚えのある声。
たぶん、どこかの営業部署の人。
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