仕事しなさい!
スラッとした体型、細身のスーツがよく似合う。
顔立ちは割と見栄えのするイケメン属の生物。
あきらかに軽そうなヤツなのに、女子はみんなこいつが好きみたい。
産休中の同期、サキちゃんだって、「一度でいいからエッチしたい!」って言ってた。

実際、社内外問わず女のウワサが絶えないやつなんだ。

まさに私とは正反対の男。


「でも、すっげーカッコよかったッスよ、安斉さん」


「あのね……須賀くん」


私は恐る恐る口を開く。


「今日、見たこと、黙っててくれないかな?」


「なんでですか?」


須賀くんは相変わらず無邪気な表情で聞き返してくる。
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