運命の二人~白と黒の物語~
ひと月ほどそんな日々が続いた。


ある日、リードの様子がいつもと違う事に気づいた。


(どうしたんだろ。今日はずっと黙ってる。)


もともとせっかちなので黙っていられず、
「どうしたの?なんか変だよ?」
と聞いてみた。


リードはもじもじして、なかなか答えない。


「なあに?私に言えないこと?」


顔をずいっと近づけて腰に手をあて、少し怖い声を出した。


こうすると大抵リードのほうから折れてくる。


リードはグッと詰まった感じで顔を引いたが、この日はまだ言わない。


「じゃあ、いいよ!もう遊ばないから!」


ぷいっと横を向くと、リードが慌てて機嫌を取ってきた。




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