運命の二人~白と黒の物語~
事件Ⅲ
森は、凛々の想像をはるかに越えたものだった。
右も左もどこまでも同じ風景が続いている。
全く同じ風景が続くなんてこの世にはあり得ないと思っていた。
でもここは。
まるで合わせ鏡の世界だ 。立っているだけで気持ちが悪い。
(気持ち悪い…。早くここから離れよう。来ればきっと場所は分かると思ったんだけど。)
灰色のもやのかかった森に目を凝らしても先は何も見えなかった。
クレイは森と一定の距離を置いて、決して近づかない。
(クレイの緊張が伝わる。私がいるからここを離れないけど、本当は帰りたいんだ。)
でも、森に入らないと。
凛々は勇気を振り絞って森に足を踏み入れた。
右も左もどこまでも同じ風景が続いている。
全く同じ風景が続くなんてこの世にはあり得ないと思っていた。
でもここは。
まるで合わせ鏡の世界だ 。立っているだけで気持ちが悪い。
(気持ち悪い…。早くここから離れよう。来ればきっと場所は分かると思ったんだけど。)
灰色のもやのかかった森に目を凝らしても先は何も見えなかった。
クレイは森と一定の距離を置いて、決して近づかない。
(クレイの緊張が伝わる。私がいるからここを離れないけど、本当は帰りたいんだ。)
でも、森に入らないと。
凛々は勇気を振り絞って森に足を踏み入れた。