ラズベリー



「いいけど、私も
優輝様のお世話があるよ?」

「大丈夫。そこら辺は
ちゃんと話してあるから。」

「じゃあ、大丈夫!!
いつ帰ってくるの?」

「明後日には
帰ってくるから、お願い。」

「わかった。いいよ。」



それまでずっと頭を下げていたがいきなり飛びついてきた。


「!?」


意外な展開だったけど、嬉しさの方が大きかった。



「ありがとう。頼めるのが
美怜ぐらいしかいなくてさ。」

「優輝様にも話しておくよ。」


もちろん、優輝はすぐに了解してくれた。


そして、早速、雅様に挨拶をしようと女子寮に向かった。


正直、変な心の戸惑いを感じてばかりだったから言い気分転換にしようと思っていた。



「失礼します。」



部屋の中はほとんどがピンク一色。


そして、大きなリボンがついたソファに座っていた。



「初めまして。
山本 美怜です。」

「始めまして。」


雅様は軽くパーマのかかっている栗色の髪色。

そこについている髪飾りのリボンはもちろんピンク色だった。


(…この学園は
本当に個性強いな。)


つくづく思うのだった。


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