ラズベリー

・この想いが分からない



───
─────…


頭の中がグルグルとして、戸惑いを感じ続けていたある日だった。


先生からメイドで第二試験を受けている子はある広間に一斉に呼び出された。



「皆さんを呼んだのは
他でもありません。
もう、第二試験の結果まで
残り4日を過ぎました。」

「「「「「…はい。」」」」」

「一人前のメイドになるまで
もうすぐですね。」

「はい!!」


勢いのある返事があちこちから聞こえた。


「そして、試験最後の日に
たくさんの貴族が集まる
舞踏会が行われます。」

「「「!!!!!」」」

「その舞踏会に
出席してもらいます。
もちろんメイドとして。」

「「「は、はい。」」」


緊張が走る。


初めての経験の子がたくさんいるのだから。


「その結果も含もうと
思っています。以上です。」

「「「あ、あ、
ありがとうございます。」」」


そして急に呼び出された案件と条件を伝えていった。


でも、私の耳には全く聞こえていなかった。


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