不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
《……つってもオレ、今日は予定あって帰り遅いんだ。会うの、夜からでいいかな?》

「うんっ」


卓巳君に会えるなら、何時でも構わないよ。


《じゃ、8時に。桜ヶ丘駅のコンビニ前にオレンジ色のマンションあるんだけど》

「うん」

《そこ、オレんちだから。その前で待ってて》

「えっ……」

卓巳君のマンション……?

その時、私の抱いた疑問を確信に変えるような、甘い声が耳に入った。


《昨日の続き……しよ?》


ああ……そっか。
そういうことか。

これってつまり、エッチが目的で会いたいってことなんだよね。


急に目の前がまっ暗になったような気がした。


それでも、バカな私は「うん」としか答えられなかった。

たとえどんな理由で求められたとしても、私はあなたにもう一度会いたかったの。

ただ、それだけだったの――。




【試し読みはここまでです】

…続きは、5月10日発売の文庫で!ぜひに…。


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