レンタルな関係。

「ったく…こんなに酒癖が悪りぃとはな」


 
呆れる流川。



「悪くないですよぉ~だ」


 
つかんでいたピザをお皿に置いて。

 
トイレに行こうと立ち上がる。



「ん~よいしょっと」


 
おしりを持ち上げて。

 
トイレへ向かって、2~3歩踏み出したとき。



「あ、あれれれれ~~」


 
視界、ものすごい勢いで回ってます。

 
わわわ……やばっ。


 
体勢を立て直そうとして踏ん張る足。

 
が。



「あ、きゃ~~」


 
前に進むはずのカラダは、言うことを聞かず。

 
頭が後ろにさがってしまって。

 
私のカラダ、よろめきながら、後退開始。


 
ちゃ、ちょ、ちょっ。

 
私は前に行きたいのですっ!



「ああああ~れれ~~」


 
思ったときには。

 
流れゆく天井。



「ぎゃ、ぎゃぼ~~」


 
ぎゅっと目を閉じて、私は後頭部が床に叩きつけられる瞬間を待った。



< 102 / 314 >

この作品をシェア

pagetop