蜜は甘いとは限らない。【完】
「…そうね、帰ろっか」
「ん。じゃジジイ、今日のもツケの中に入れといてな」
「あぁ、分かった」
「…ツケ?」
さも当たり前のようにあたしの背を押して店を出ようとする寺島の顔を見上げる。
ツケってなんだ。
「あぁ、俺が寺島の上に立ったときに全部払うっつってんだよ。
アレだアレ、出世払いとかいうやつ」
「…適当なこと言って、今払うのが面倒くさいだけでしょ?」
「………そんなことねぇ」
「ならその間は何よ」
「…。」
言い返せよ、そこ。
なんでこうテンポが崩れていくんだろう。
ハァ……