無口な上司の甘い罠

★ふざけるな⁈

レストランに着いた俺は、店員の一言で、そこを飛び出していた。

「…お連れ様、慌てて出て行かれましたよ」

「…何があったんですか?」

「…なんだか、言い合いされてましたが」
困った顔の店員を見て、ただ事でないのは明らかだった。

タクシーをつかまえ、乗り込んだ俺は、今日子に電話しようと携帯を取り出した。

すると、同時に電話がなった。

…荻田からだ。

事情を聞いた俺は、愕然とした。
直ぐに、今日子の元に行きたかったが、先に、行かなければならない場所ができた。

「…悪いがしばらく、今日子を頼む」

不本意ではあるが、今は、荻田に今日子を任せるしかなかった。
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