恋愛禁止(ホラー)
なかなか言い出せずにいると、竜季があたしの半歩前に出た。


「先生、噂について何かご存じないですか?」


そして、あたしの代わりにそう聞いてくれたのだ。


「噂?」


「はい。実は俺たちこの高校にまつわる呪いの噂を耳にしたんです。それが気になって、聞きに来たんです」


言いにくい事をスラスラと言ってくれる竜季に、あたしは思わずドキドキする。


こういう頼りがいがある所も、あたしは大好きだ。


「呪いの噂ぁ?」


藤原先生はオーバーにそう言い、目を大きく見開いた。


「なにか知ってませんか?」


あたしは勇気を出してそう聞いた。
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