恋愛禁止(ホラー)
「それなら俺が車を出してやろう」


思ってもいなかった伊達先生の言葉に、あたしと竜季は顔を見合わせた。


「本当ですか!? 先生!」


嬉しくて思わず声が大きくなる。


伴王介も廣瀬柚乃も、寮生だっただけあって実家は遠い。


電車やバスを乗り継いでも2件尋ねるだけで日が暮れてしまうと思っていた。


「生徒の安全を守るのが俺の仕事だからな」


伊達先生はそう言い、同じ寮の事務をしている先生に事情を説明してくれたのだった。
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