恋愛禁止（ホラー）

☆☆☆

「え、別れちゃったの！？」


寮へ帰ってから竜季と別れたことをいろはちゃんに伝えると、いろはちゃんは驚いて目を丸くした後、残念そうに眉をさげた。


「うん。あたしにはもう限界で……」


そう返事をして、今日出された宿題に視線を移す。


一応いろはちゃんと２人で教科書を広げてはいるものの、それも大してはかどらない。


きっと、明日の提出までには間に合わないだろう。


「残念だったね……」


「うん。でも仕方ないよ。呪いになんて勝てるわけないし」


そう言って、あたしは乾いた笑い声を上げた。


現にこの日からあたしに身に降りかかっていたすべての出来事が嘘のように終わったのだった。