恋愛禁止(ホラー)
この怯え方。


視線だけじゃなく、もうあの女性を見ている可能性もある。


「いろはちゃん、あたしも見たのよ。あの女の人を」


「見てない!! 女の人なんて見たことない!!」


いろはちゃんはあたしの言葉を遮るようにして叫んだ。


「正直に話して! もしかしたら全部解決できる糸口が見つかるかもしれないんだから!」


「嫌よ! あたしは何も見てないんだから!!」


そう言うと、いろはちゃんは部屋を飛び出していってしまったのだった。
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