恋愛禁止(ホラー)
☆☆☆

女子寮のお風呂場へと戻ってきて、あたしは改めて暗い地下階段を見つめた。


閉じ込められた生徒はこの階段を下りていくとき、きっと胸を躍らせていたのだろう。


今日も愛しいあの人に会えるのだと思うと、薄気味悪い地下通路でも入っていけたはずだ。


それがまさか、閉じ込められることになるなんて……。


考えると胸がキュッと苦しくなって、あたしは暗闇へ向けて手をあわせたのだった。
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