金糸雀達とお茶会を
出会い









人の友情なんて浅はかなものだ。
さっきまで一緒に笑い合っていたのに、次の瞬間には手のひらを返したように突き落とす。
今のあたしの状況が、まさにそれだ。
あたしは“人気者の神崎弥生”から“虐められっこの神崎弥生”に成り下がったのだ。
そう、それもこれもすべて…

「きゃー!弥生ちゃん大丈夫ぅ?」

妙に猫撫で声で話しかけてくる、目の前に立っている自分より背の小さい女ー…
三木桃花のせいだ。

今、私は大勢の女子に囲まれている。
…俗にいうリンチ、という奴だ。
そして今、思い切りバケツに入った水をかけられて水浸しになった私に、この忌まわしき女は大丈夫?などと言ったのだ。
…お前が、このリンチの首謀者だろう。…いや、実際は首謀者では無い、のか。
こいつは裏工作や人を操る術をよく知った女だ。きっと桃花が私を虐めるように仕向けたのだろう。あくまでも自分は首謀者ではないように、なおかつ自分は善人であるかのように。その巧みな話術を使って。

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