いつか…
「でしょ?美香もここなら落ち着くと思って」



確かに屋上はすごく落ち着く。

今まで悩んでたことが一気に吹っ飛んだかのように。



「ね?美香!こっち来て見て!」


その時、ふと真子に握られた腕がリスカのところでズキンッといたんだ。



「ん?どうしたの?」


真子が心配そうにこちらを見る。


そして、急いで手を引っ込めた。



「な、なんでもない!」


「ねぇ、知ってた?美香嘘着くと髪かきわける癖があるんだよ」


え?
知らなかった。、そんなくせがあったんて。


「美香、手、見せて。なにかあるんでしょ?」



この時これ以上真子に隠せないと思った。


そして、左手を出した。



「?!」


真子はものすごい驚いた。



そして私を力いっぱい抱きしめた。


「美香!気づいてあげられなくてごめんね!いっぱい辛い思いさせてごめんね!」



真子は泣きながら私にそう言った。
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