7つの願い石~願いの叶うその日まで~

1つ目   陸羽side

何をやってんだ、俺は……



「やっぱり春とはいえまだ冷たいね」




一緒に川に入っている心音が呟く。

「そうだな」




今の俺の頭が考えているのは心音としていたさっきまでの会話。




『探そう』そう言われたときには驚いた。


ホントはそんな話なんかないことを知っている俺は素直にうん、と答えることができなかった。




挙句の果てに目まで反らしてしまう始末だ。




心音がなにかを言いかけた言葉を遮って『わかった』そう言ってしまった。





なんでかはわからない。


ただなんとなくまだ心音と一緒にいたかった。





こんなの俺じゃない。

なにが好きでこんな春先の川に入って石なんか探すか。


心音のせいだ。




出会ってから俺の心ばかり狂わす。



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