先生×私~隣の部屋の王子様~

この上ないくらい早く着替えて職員室に行く。

だって会いたいもんね。


「失礼します!
杉浦先生いらっしゃいますか?」

職員室に入るといきなり後ろから声がする。

「あら、朝日ちゃん!久しぶりねぇ!
去年ぶり?今年はあなたに教えられなくて残念……。」

この人は英語科の入江紗奈先生。
まだ20代だからお互い友達みたいに話すことが多い先生の1人。

さらにとてつもなく美人。
去年の準プリンセス。

正直言って、学生かと思うほど若い。


「先生の英語面白かったのにねぇ……
またさーちゃんに教えてほしいな!」

ちなみに私は「さーちゃん」と呼んでいる。
紗奈
だからね。

「あら!嬉しいこと言ってくれるわね♥
朝日ちゃんは教えてて反応してくれるから教えがいがあるのよ!」

「ですよね、俺もこいつ、いい反応するって思いましたよ。」

??!
後ろから杉浦先生がひょっこり顔を出して話に入ってくる。

「あらぁ!♥杉浦先生もそ〜思われますぅ?」

「えぇ、…………つか、朝日……来るの早くね?」

「あ、すいません…………。」

「いや、いいけど。ちょっと待ってろな。」

「はい。」

…………。
さーちゃん……目がキラキラしてるよ。

絶対さーちゃん、杉浦先生のこと好きだよね…………。

「ナニ何ー?
朝日ちゃん杉浦先生に用事だったの?」

「あ、部活のミーティング的な……?」

「あぁ部活ね!
びっくりしたわぁ、ついに朝日ちゃんも杉浦先生ファンになっちゃったのかと……」

「え?何ですかそれ。」

「朝日ちゃんはないと思うけどぉ!
先生に恋する女子生徒達がねぇ……
先生に会うために職員室に来るのよ!」

へぇ…………
そんなモテるんだ。

ってか、会いたかったから早く来た私も……
好きなんだけどね。



「朝日ー!こっち来てー、打ち合わせ始めるぞ!」

先生が奥の会議室で手招きてる。

「あ、はい!」

さーちゃんに軽くお辞儀して
私は先生の元へ行った。



< 16 / 47 >

この作品をシェア

pagetop