先生×私~隣の部屋の王子様~

学校に着くと親友の詩穂が校門で私を待っていた。

「おっはよー!菜月っ!クラス替え発表されてるっぽいよ?早く見に行こっ!」

「おはよ。そっかぁ……クラス替えかぁ。」

「菜月………………あんたってさ、美人で頭良くて運動神経バツグンなのに!どっか抜けてるよね………………」

「へ?」

「へ?じゃないわよ!全く……………………」

校門をくぐると男子たちが一斉にこっちを見る。

「あっ!朝日さん!何組ですか?」

「あ、まだ……」

「菜月ちゃん!今日放課後ヒマ?」

「いゃ、………………どーかな、?」

あっという間に男子に囲まれる。


「はいはい!そこの男子!菜月に群がらないでよね!菜月はこれから私とクラス表を見に行くの!邪魔しないで!」

「何言ってんだよ、朝日は1組だろー?」

「うるさいわね、んなこと分かってるわよ!はい、あんたら邪魔!」

詩穂に手を引かれて人混みの中から抜け出してクラス表の前に来る。


1組
朝日菜月
天見詩穂




「「あっ、あった!」」

思わず声がはもる。


この学校は完全順位制。
学力+運動能力の総合トップから35人が1組、あとは上から35人ずつ7組までなるクラス編成。

学力は定期試験で判断して
運動能力は2ヶ月に1回行われる
スポーツ検定

いわゆる

『スポ検』

と呼ばれる我が校の恒例試験で判断する。
それで1年の成績が出されるわけ。

結構シビアな世界。


「まぁ、菜月が1組なのは当たり前ね。」

「え、そーなの?」

「そーなの?じゃないわよ!毎回テストで高得点たたき出して……その上スポーツなんでもできるし……」

「詩穂だって……出来るじゃん!」

「そんなことないの!
あ!!つか、担任誰だろ?面倒くさい女教師じゃなきゃいいけど!」

「…………詩穂……怖いから(笑)」

とか何とか言いながら2人で1組の教室に向かった。
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