先生×私~隣の部屋の王子様~


「……え?」

「菜月、昔からずっと好きだった。」

「た、貴くん?
何、言ってるの?」

「菜月。」

突然の低い声にビクッっとする。


「俺は本気だよ?一度も、菜月をただの幼なじみとは思ったことはない。」

「……そんな…………。」

「返事待ってるから。いつでもいいよ。」

………………貴くん……


「あ、あの!貴くん!!」

「ん?」

「わ、私……。
す、好きな人がいるの……………………。だから…………貴くんの気持ちには……答えられない。」

「………………。俺じゃないんだ……その好きな人って。」

「……うん。」

「………………こんなに早く返事しなくても良かったのに…………。」

「…………貴くん…………。
好きって言ってくれて……ありがとう。」

「……。誰が好きなの?」

「え?」

「菜月が片想いしてるやつ誰?」

ダメ。
貴くんには言えないよ……。

先生に恋してるなんて…………。

絶対反対される。



「…………。やっぱいいや。おやすみ菜月。」

「あ!貴くんっ!……」

呼び止めたけど貴くんは自分の部屋に入って行ってしまった。

今まで……


貴くんはずっと………………。


『一度も幼なじみとは思ったことはない。』


かぁ……。


でも、私が好きなのは……。



先生なんだ。


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