個人的事情につき“悪戯”禁止

…馬鹿野郎。

こんなところで俺を煽るんじゃねぇ。

もう、いい加減。

俺だってお前が欲しいんだ。





「…手加減、しねぇからな」

「望むところです…」





あぁ、もう。

ホントにバカだろう。

そういうセリフはベッドの上で言ってくれ。

でも、一番のバカは場所を考えずに盛る俺だ。





「…今はこれで我慢しとけ」

「…んっ…」





そのセリフは俺自身に言い聞かせるように。

彼女の唇に自身の唇を寄せた。

彼女の指先は。

“離さないで、止めないで”と言わんばかりに俺の指に絡みつく。





「…離さねぇから、力抜け…」





キュッ、と指先を絡め返して。

俺はまた彼女の左手に唇を落とした。





…どこに、だって?

決まってんだろ。

薬指に、だ。





【END…?】


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