俺様専属メイド!?
他の人の世話なんてできるわけないでしょ。
あたしの言葉に藤井は満足したのか、それ以上反論はしてこなかった。
「そうか」
さっきの表情が嘘みたいに今はニコニコしている。
機嫌直った?
結局何が原因で怒っていたのかわからない。
まぁ、機嫌が直ったんならいっか。
「仕方ねぇからクレープでも食いに行くか。
奢ってやるよ」
嬉しそうに藤井は言って、今度はあたしの手を引き始めた。
その表情にドキッとした。
体温が繋がれた手に集中する。
変な感覚なのに……悪くない。