クローバーの起こしたキセキ





私は、まず、学校に報告をしようと考えた。
でも海原君にそのことを話すと、




「別に教師たちは俺のこと気に入ってるってわけでもねーし、クラスメイトだって俺がいなくてバンバンザイしてるだろ。
言う必要ねえから。
それより転校するっていうことにしといてって母さんに頼むから心配するな、麻美はただ俺のそばにいてくれればそれでいい」




と言われてしまった。
その言葉に思わず微笑んでしまった。
海原君からこんな言葉を聞くことになるなんて、出会った当初は思いもしなかったよ。




「・・・・・何にやけてるんだ、気持ち悪い」




・・・・・さいてー。




まぁ、そんな感じでこれからどうするかを決めて行った。
もうここから出られないかもしれないと言われてしまったら、どうすることもできないよね・・・・・。
あ、そうだ。




「海原君の代わりに私がいろんなことするよ。
手足になるの!だって海原君のいろんなこと手伝えるなんて名誉なことだもん♪」




海原君はしばし迷ったようだけど、よろしくって言ってくれた。
敬礼を返す私。
そんな私を見て海原君は、呆れたような顔をする。




「海原君、私、そっちの方が好き!これからもそういう風にいてね!!」






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