センセイの白衣
そう言えば私も。

去年と同じ短歌の大会の予選を、また同じメンバーで通過した。

それから、全国の高校生の集まる文化祭もあって。

高校3年生の夏なのに、いろんなところに行かなければならなかった。


それも、おじさんの先生と二人で、東北に行かなくちゃならなくなって。

川上先生なら、どんなにいいかって思ってた。


そして、そのおじさんの先生と打ち合わせをしていたとき。

急に、川上先生が立ち上がって、やってきた。



「はるちゃん、すごくいい子だからよろしくお願いしますね。」



いきなりそんなことを言うものだから、私は赤面する。

なんでなんで?

なんだか、川上先生によろしくお願いされてるし……。

しかも、初めて私の目の前で、私のことをはるちゃん、って呼んでくれた。



「はるちゃん、川上先生のファンらしいですよ!」



おじさん先生まで、悪ノリしてる。

しかも、その情報、どこから聞いたし……。



「そうなのか?疑わしいな!」



疑わしい、って何よ。

だけどそれは、まるでファンであってほしい、みたいな言い方じゃない。

そんな、ちょっとした一言でも嬉しくなる私。

かなり重症……。
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