Wonderful DaysⅡ
【第5章】

約束




一度、小さく息を吐くと、ゆっくりと部屋の中に入ってきた魁さん。

電話をしてきただけなはずなのに、疲れているように見えるのは気のせいだろうか。


「あの……マーク兄さんに、何か言われちゃったんじゃ……」


あのマーク兄さんが、長電話をする事自体が有り得ないから。

魁さんの様子から察するに、きっと何かを言われてしまったんだろうと思っていれば


「夜には合流できるから、ディナーを一緒にって言われた」


「え……、ディナーですか?」


魁さんの口からは、意外な返事が返ってきた。


「あぁ。後で、こっちに寄るそうだ」


「……………………」


後で、マーク兄さん達が此処に来る?


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