Profession of the first and the last

#2.教室の隅の席で






あの四角い教室の一番前。



廊下側の隅っこの席が僕の定位置。







高校1年の頃から2年まではずっと変わらない、
あの静かな席。



僕はその場所が一番安らいだ。



だってさ、誰の視線も感じない、
唯一の場所だったから。



目がものすごく悪い僕は
一番後ろの端なんて希望はできなくて、



いつも一番前の席。




人目を余計に気にしすぎる僕にとって、
隅っこに追いやられるようにそこにある席は救いとなっていたんだよ。




授業は機械的にノートをとって、みんなが
一斉に笑うような場面でもずっと、廊下をボーっと眺めてた。





休み時間なんかはトイレに行かない限り、
ずーっと腰をあげないのが僕だった。




ただ座ってじっとしてたり、
時には本を読んだり、書いたり・・・。





「茜―。何してんの?」



興味津々で聞いてくるクラスメートへの対応も最悪なもので。



「別に何も?」





・・・ほらね。



笑えるくらい暗いだろ?



こういう人間なんだ。






いつも授業中は小説を書くもんだから、
話しかけられても全然ついていけないんだ。








「今のとこ、理解できた?全然わかんないんだけど」




「え?今どこ?」



「聞いてなかったのか?
 いつも真剣にノートとってんじゃん」




「や、ノートじゃなくてこれは・・・」







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