女達の戯言
あまりにも
酷い頭痛に
早紀子は目覚めた


時計を見ると
夜中の2時を
少し回ったところだ


頭に響かせないよう
ゆっくりと
ベッドから出ると


そのままキッチンへ行き
冷蔵庫から
500のボトルを取り出した


キャップを
きゅっと開け
ミネラルウォーターを
直接口に含む


ゴクリ


ゴクリ


ゴクリ


静かな部屋に
規則的な音が響く


一瞬
誰かが後ろにいる
気配がした早紀子は


口からボトルを離すと
ゆっくり振り返った


深夜の2時


女が1人住む部屋に
誰もいるはずがない


ふと
シンクに目をやると
大量のビールの缶が
無造作に転がっていた


早紀子は目を疑う


何故なら
早紀子はビールだけでなく
アルコールと名のつくものは
全く飲まないからだ


いや
飲めないからだ


ーーーーどうして…………?


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