風花

愚者と優しさ



「ねえ、草部君さ。東京では今どんなファッションが流行ってるの?」
「なあ草部。東京にあるさあ…」


転校して三日目の昼休み。俺は今日も変わらず人に囲まれていた。
今ここに集まっているのは、クラスメート達だけじゃない。俺の噂を聞いた上級生から下級生までもが集まって来ている。
ここの人達はどうも都会、取り立て、東京にかなりの憧れを抱いているらしい。

誰も彼もが瞳を輝かせ、質問をぶつけてくる。俺が答える間もなく、次から次へと。
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