Sweet*Princess

3*約束の場所へ…




似てると思った


無邪気な笑顔


緩くウェーブした髪


壱斗を見つめる優しい瞳




雰囲気が、彼女と一緒だった


俺が命をかけて、心を壊して愛し続けてきた彼女に

















「苦しまないで……」


彼女の声が胸に響く


心を閉ざしているのが楽だった


二人を憎んでいるフリをするのが楽だった


心を壊したままでいるのが楽だった



そうしたら、いつまでも彼女を忘れないでいられるから


怖かったんだ


後悔や彼女を愛する気持ちは残っているのに


彼女の笑顔は日に日に消えていく


それがたまらなく怖かったんだ




「彼女を…愛してるんですよね?」


彼女によく似た透き通った声


俺はそこに、彼女を見た気がした






「愛してる…すごく、すごく……ごめん、美沙、愛してる…ッ」



あぁ、君は笑うかな?


こんな風に涙を流す俺を見て


俺の手を握る君の手はすごく温かい


死んだなんて嘘だろ?


だって、君の手は…



「史斗さん……それなら、大丈夫ですよ。彼女は生きてます。彼女はあなたの心だから」



なぁ、美沙


お前のために壊した心が、修復されてる気がする


君によく似た、この女の子のおかげで…




*
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