この力があるかぎり



「具体的には…?」


ルイカも気になっているようだ。


それにしてもこんな近くに目撃者がいるなんて…その仮面にフードの人物はそんなに出没しているのだろうか?ここのセキュリティは完璧ではないのかな?


「うーん…具体的にって言われてもよく分からないけど…なんか目元だけの仮面って感じ?ほら、目の周辺だけ隠されてるような…よく分かんないけど…」


「なるほど…確かにそれだと顔が隠されてて、周りから見ると誰だか分からないわね…」


ルイカはかなり考え込んでいるようだけど…


「それで…その仮面フードがどうしたの?」


このままだと話が進まないような気がしたので、私はルイカをそう急かした。


「ああ…ごめんなさい。ちょっと考えてたわ。それで…その怪しい人物は、普通は突破できるはずのないここのセキュリティをものともしないで、本部内のあらゆる所に出没しているの。」


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