櫻唄
「・・・本気じゃなかったな」
私がつぶやくとその場に残っていた土方さんは言う
「本気出すわけないだろ。これはあくまで試合なんだからな。」
そう言って歩き始めた土方さんは、少し行って止まると振り返る

「でも、あいつとあそこまで渡り合えたのはおまえだけだな」

そういって再び歩き始める土方さんの背を送り私は心が温かくなる
「さて、私も戻ろうかな」

私も屯所へと歩き始めた
その時後ろから殺気を感じて振り返る

「夏見 鈴・・・。」

声を聴いて私は目を見開く

「なんで・・・晋作と小五郎が・・・」
「俺らはお前の敵であるからな。挨拶にきた」

攘夷志士であるはずの晋作と小五郎
なぜ新撰組の眼前に現れたの・・・

晋作はそういうと私に近づく
すると私の肩に手を回し彼は言った

「いい女になったじゃないか。また会おう」

そういって小五郎と晋作は去って行った
私は忘れようと足早に屯所へもどった
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