【更新中】キミの声、聞かせて
「大翔くんだろ?」


お父さんには分かっちゃうね


「さっき、電話があったんだ。帰って自分の部屋に荷物置いてばあちゃん達に挨拶したら大翔くんの家に行っておいで」


《良いの?》


あたしはボードを見せた

「もちろん。せっかくの夏休みだ。たくさん思い出作って来い。体調も良いみたいだしな」


お父さんはちゃんと見てくれてるんだ


「家に居ることも大事だけど、外に出ることも大事だ」


引っ越して来て少しずつだけど外に出れてる


それは紛れもなく大翔のおかげなんだ


お父さんは文句一つ言わずに車を運転する


あたしも少しずつ前に進まなきゃね


《お父さん、旅行楽しかった。連れてきてくれてありがと》


「こっちこそありがとう」


お父さんとの距離が近くなったと感じる旅行だった
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