星にかけた願い
木の根本に腰掛け空を見上げた。
輝く満月
輝く星空
ガサッ
何かの動く気配にユキがビクッと脅える。
「ちょっと見て来るから、ユキは待っててよ。」
「いや!ユキも行く!」
「でも…」
「いや!行くもん!行くもん!」
仕方がないのでユキの手を握り、背中でかばうようにして音のした方を確認する。
何もいない安堵のため息を吐いた。
「何もいないねぇ~」
ユキも安心したように背中から顔を覗かす。