好きじゃない、はず。―ラブレター・マジック―
本当のキモチ


「……で、キスしたの?」

「まさか、してないよ」


そう返せば亜美は、はぁ!?と大きな声を出した。

小さなカフェではそれは他のお客さんの注目を集めるのに十分な大きさで。


「もう、亜美!声大きい!」

「だって、そこまでいったのに?
結局してないの?」

「してないよ……」


翌日の放課後。

文化祭準備をちょっと休んで久々に亜美と近所の喫茶店に来て昨日の話をしていた。


「瀬戸って意外とチキン……?
それとも単に誠実なだけ……?」


ブツブツ一人で呟く亜美をよそに、あたしは昨日の出来事を思い出す。
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