ヤクザの家族になっちゃった!?



ポツポツと人は通るけど

大半がサラリーマンだったり、OLさんだったり。


あぁ、もう帰宅するような時間なんだな

とは思いつつ、

まだ戻ることのできない私。


はぁ。


と溜息をひとつついて

土管の上に座る。


ここ、私たちの場所だったんだよね

名前までかいて…


残ってるかな?

なんて思って見てみたら、


しっかりと残ってて嬉しかった。


はぁ。


気を抜くとすぐ出てくるため息。


涙が出てこないだけまだましか…。


なんて思って夜空を見上げて

星を見てた。




「…和泉?」


誰かに声をかけられた。


そっちを見ると、そこには竜の姿があった。



「竜、なんでここに?」


「いや、なんとなくだな。

和泉は何かあったみたいだな?」


なぜか当てられてしまった。


「ん。まぁね。」

「お前が悩むことといったら草薙のことだろ?」

「さすが。あたりです」

「彼氏のことで悩めるなんて、贅沢だなぁ」


彼氏…か、

「私達、これで終わっちゃうかもしれない…」


普段なら絶対しないけど

今回は珍しく、

私から竜に相談したんだ。


別れた方がいいのかどうかを。

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