ヤクザの家族になっちゃった!?

途中で奈美恵さんとあったので、

手伝ってもらうことにした。

私は簡単なおつまみを作る。

奈美恵さんは、出来たおつまみを運ぶ。

「あとは…。」

これだけ。



私はそれを持って龍之介さんのところへ向かった。

私の目的はこう。
おつまみだして、お酒のみたくなり、飲む。

そして、酔って口が軽くなるだろうから
そこで聞き込む!!

我ながら完璧っ!


なんて、計画してたのに…
お膳の上に並んだはずのおつまみは、

きれいになくなってた。

嘘でしょ…

早すぎるでしょ、

もう一度作り直そうかとも思ったけど、

みんな太っちゃうといやだからやめた。


それに、これだけ出したんだもん。

龍之介さんも一杯くらい飲んでくれるでしょ


そう考え、龍之介さんを探す。

「龍之介さん!」

私は酔っぱらいの間にいる龍之介さんに声をかけ、ブツを渡した。


「…これがどうしたんだ?」

「飲まないんですか?」

「いらない。」

「なんで?」

「酒は嫌いだ。」

「なんで?」

「…止まらなくなる。」

ん?

「なにが?」

「……。」

あ!

急に沈黙!?

「黙秘を続ける気ですか!?」

「……」

「じゃ、もったいないからこのお酒私がのもー!」

プシュッ

いい音を立てて開けたのに…


あ、

奪い取られた。

龍之介さんじゃなくてね、

零夜さんに。

「あぁ!なにすんのよー!!」

せっかくの私の作戦が…

「うぉ!怒った顔も可愛いねぇ!」

…誰だこいつ…。

「返してよ!私が開けたのー!」

「やだね!返す代わりにお前が来るか?」

は?

どこにだよ。

「ばか!あほ!どじ!まぬけ!おたんこなす!ボケカボチャ!ハーゲ!」

私がさんざん悪口いっても、

わっはっはと笑って、

「ハゲはこいつだ」

と蓮司さんを指差して大笑いし始めた

蓮司さんは、ボコッと一発げんこつをかまし、

「こいつ、朝になったら全部忘れてっから。勘弁してやってくれ」

そう言って、お酒を渡してくれた。

お前は飲むなよ?

と、忠告をして。

ったくもう。

まぁ、いいや。

許してあげよう。

蓮司さん、大丈夫。

私は飲まないよ!

…多分、

龍之介さんに絡もうと、

いた方を向くと、

そこには誰も座ってなかった。

キョロキョロして辺りを見回す。

…あれ、いない。

もしかして、怒らせた?

無理矢理お酒を飲ませようとしたから?

…ちょっとやり過ぎた。

謝んなきゃ…

私は龍之介さんの部屋へ向かった。


「龍之介さん?」

いない。

他には…

お風呂場?

「龍之介さーん?」

「……。」

いないと思う。

あとはトイレ?

色々考えて探してみたけど、いない。

あれぇ、?

私はもう一度龍之介さんの部屋にいく。

もしかしたら入れ違いになったかもしれないしね。

「龍之介さん、いますー?」

声をかけてもやっぱり返事がない。

もしかして、避けられてる…?

せっかく仲良くなれたと思ったのに…

龍之介さんのこと、いっぱい知れたと思ったのに…。

私が無理矢理聞き出そうなんてしなかったら…。

そんなことを考えてたら、

視界がぼやけてきた。

やばい、泣きそう…。

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