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「キャハハハ。いっぱい血がでてる」
守が無邪気な声をあげる。

「痛い痛い!誰か、誰か助けて!誰か!!!」

「痛い痛い、だって。キャハハ、ウソつき先生」
守の顔が和田の耳元に近づく。
「先生、死んじゃうんだ?」


今度はメスを両手で握り、大きく振りかぶると垂直にお腹に突き立てた。

「ぎゃあああああ!」

生ぬるい血が噴水のように体を濡らす。

その温度とは逆に、どんどん体温が下がってゆくのが分かった。

楽しそうな顔をして、守は何度もメスを突き刺す。

そのたびに耐えがたい激痛が和田を襲った。
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