守られるより守りたい!


「あー…、もう結構暗いね」


靴をはいて外に出た時、空に対して持った印象がそれだった。


「まぁ、もともと今日曇ってたしな」


坂城君も同じ印象を持ったようだ。


「さー、帰ろーっ」


「神澤って…、家、どっち?」


「え?」


あたしっち学校から出るとすぐ分かれ道にさしかかり、どっちにいくかで一緒に帰る人とかもほぼ決まる。


「こっちだけど?」


と、いつもユカと一緒に帰ってる右側の道を指す。


「ふーん、あっそ。」


坂城君はあんまり興味無いようにそう言う。


そっちから聞いたくせに…!となんかイラッとしてきて、ズンズンと歩き進める。


そのあたしの横を、坂城君が余裕な雰囲気をまとって歩く。


「…あれ?坂城君、なんで?」


「なんでって、何が」


「坂城君って、こっちなの?」


「違うけど」


「え?じゃぁなんで?」


「こっちからでも帰れるし」


「えっ、でもなんでこっちから」


「うっせぇな、俺がどっち行こうが関係ねぇだろ」



な、何その言い方!!


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