僕は君の名前を呼ぶ


「橘が好きなのか?」


「…わからない」


「ふぅん」


隆太は消化不良なのか満足していないような表情だ。

でも実際、好きなんだと思う。…多分。


「そういう隆太は彼女とどうなんだよ」


「ん~。相性バッチリって感じぃ~?」


「バッ! 昼間からそんなこと言うなよ!」


昼間じゃなければいいってわけでもないけど。

俺は隆太の頭をはたいた。


「イテッ! 別に俺は海斗が想像してるような意味で言ったわけじゃないのに! ムッツリスケベだなあ、海斗は!」


──バチン!


もう一発お見舞いしてやった。


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